安全な住まいの為にできること(窓編)

本来安全であるべき住宅内での事故、以外に多い事を皆さんはご存じでしょうか?

その一つが、子供の窓やベランダからの転落事故です。

消費者庁からリリースされた情報を引用しますと、東京消防庁の救急搬送データで、5歳以下の子供による住宅などの窓やベランダからの転落事故は、平成27年から令和元年までの3年間で、70件もあることがわかりました。

子供(5歳以下)が住居などの窓やベランダから転落し、救急搬送された事故のうち、時期別では9月から10月が最も多く、次いで、5月から6月が多くなっていることがわかります。

冬の寒い時期より、温かい時期の方が多いのは、子供が一人で遊ぶ機会がそれだけ増えるということのようです。

ただ、転落事故はベランダだけではなく、窓からの転落もあります。居室内の窓から転落するケースは中間期になると窓を開けたままにすることがあると思いますが、そう言った要因もあるように思います。

転落事故により救急搬送された件数を年齢別にみると、4歳が最も多く、全体ではベランダの26件より窓から転落事故が43件と1.7倍多い事がわかります。

消費者庁からリリースされた資料では東京消防庁からのデータだけでなく、厚生労働省の人口実態調査および医療機関ネットワーク事業の自己情報も併せて分析を行っております。いずれも傾向は似ており、転落事故の多い季節は比較的暖かい季節で、転落事故の最も多い年齢は3歳から4歳となっておりました。

窓やベランダの周辺を見直しましょう

子供はとかく高いところに上りたがるものです。ベランダの手すりの近くに置いた室外機の上、窓の近くに置いた家具やタンスやベッドの上で遊んでいる内に誤って転落するケースがほとんどです。

子供だけで2階で遊ばせていることはあるとおもいます。我が家の2階で遊んでいる訳ですから、安全であるように思われますが、実はそれが盲点なのです。

住居などの窓やベランダから子どもが転落する事故を防止するためのポイント 

  • 子どもだけを家に残して外出しないようにしましょう。
  • 窓を開けた部屋やベランダでは子どもだけで遊ばせないようにしましょう。
  • 窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせないようにしましょう。

これから住宅の新築を検討されている方には、そもそも転落事故を起こさせ難くする工夫を取り入れた設計が重要です。

住宅設計から考える子供の転落防止策(窓編)

先の例では窓からの転落が多いこがわかりました。住宅設計の上で窓は重要な要素です。特に居室といわれる寝室や子供部屋は建築基準法上も一定の窓を大きさが必要となっています。

法的な必要性以上に住む人の開放性や建物の外観にも影響がありますので、窓選びは住宅設計の中でも重要な部分となっています。

しかし、ここではあくまで子供の転落事故防止という観点から、窓を選ぶ際に注意する点を考えてみたいと思います。

子供が身を乗り出して、窓からの転落してしまう原因は、そもそも窓が開いているからです。もしくは、ベッドなどの上に乗って、その高さから容易に窓の開閉ができてしまうことです。

居室には多く採用される 引き違い窓

窓の面積が大きく、開放性があります。また、クレセントをまわせば、窓の半分が容易に開放できます。

このような窓が例えばベッドの近くにあり、その上に子供が乗って、飛んだり跳ねたりして遊んでいて、つい、身を乗り出したら危険です。

子供の転落防止の観点からは、このような窓を寝室や子供部屋の窓には採用は避けた方が良さそうです。

ではどのような窓が良いでしょう。

       縦滑り出し窓

カムラッチハンドル

縦滑り出し窓はカムラッチハンドを回して窓を開閉するものです。

ハンドルをくるくる回して窓を開けることができます。通常はセフティストッパーの働きで半開きとなります。ストッパーを解除すれば全開できますが、換気の為であれば全開する必要はありません。

居室にこの窓一つでは足りませんが、このタイプの窓を複数並べれば建築基準法的上の採光面積もクリアすると思います。

    高所用横滑り出し窓

高所用横滑り出し窓は、いわゆる高窓です。天井の高さ位の位置に窓を取り付けます。

窓の開閉はハンドル式、高所用オペレータ、電動ユニットの3種類の方式があります。横長で上下に複数並べることもあります。

連窓 縦滑り出し窓+FIX窓+縦滑り出し窓

連窓は違うタイプの窓を複数つなげて一つの窓を形成するものです。左の画像はFIX窓(嵌め殺し窓)を中央にして両サイドに縦滑り出し窓を繋げたものです。

窓としては大きいサイズですが、開閉はは両サイドの縦滑り出し窓のみです。

まとめ

住宅の窓やベランダから子供転落事故が以外に多いことがわかりました。

今のお住まいで注意すべき点は、

  • 子どもだけを家に残して外出しないようにしましょう。
  • 窓を開けた部屋やベランダでは子どもだけで遊ばせないようにしましょう。
  • 窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせないようにしましょう。

これから、住宅の新築を検討される方は、外観デザインも重要ですが、子供の窓からの転落を防止するため、窓選びはとても重要です。住まいの一番の目的は安全であることを忘れてはなりません。

次回はベランダからの転落防止策(ベランダ編)をお送りします。